七つの大罪・登場人物とキーワード

 

主な登場人物

梯鳥 信司(でどり・しんじ):

 関東信越厚生局麻薬取締部捜査四課の捜査官。課長であるが、机にかじりついているわけではない。左手の甲に奇妙な入れ墨があるのがチャームポイント。

一ノ瀬 毅(いちのせ・たけし):

 捜査四課の若い麻薬取締官。コンピュータ・ネットワーク等の知識に長け、自ら捜査チームの「IT担当」と称する。

南 鈴花(みなみ・すずか):

 同じく捜査四課の捜査官。優秀な捜査官らしく、その能力を認めた梯鳥により6年前に東海北陸厚生局・麻薬取締部から引き抜かれたとの噂あり。

安岡 志帆(やすおか・しほ):

 関東信越厚生局麻薬取締部の薬物鑑定官であるが、何故か武器の取り扱いに慣れていたりする。梯鳥同様、左手の甲に奇妙な入れ墨を持つ。

梶井 幹夫(かじい・みきお):

 関東信越厚生局局長。「人のいいオヤジ」という外見ではあるが、上司として梯鳥達をしっかり支えている。

麻木 さくら(あさぎ・さくら):

 ひょんな事から「スナッフ・ムービー騒ぎ」に巻き込まれ、梯鳥達と行動を共にするようなってしまった、所謂「巻き込まれキャラ」。

剣崎 龍太(けんざき・りゅうた):

 元警視庁刑事部機動捜査隊(機捜)の刑事(警部補)。現在は捜査一課長檜山怜子が指揮する「捜査一課特捜班」に属す。

檜山 怜子(ひやま・れいこ):

 警視庁刑事部、捜査一課課長(警視正)。女性初の捜査一課長だけあって、かなり勝ち気。

宇喜田 優(うきた・まさる):

 銀髪の爆弾魔。左手に梯鳥と同じ入れ墨を持つ。元特化車両隊爆発物処理班。

黒田 清(くろだ・きよし):

 厚生労働省・医薬担当審議官。「ちびっ子好き」のエリート官僚。

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七つの大罪シリーズを把握するためのキーワード

新宿、プリティ・エンジェル事件

 東京都八王子市の小六女児四人が新宿の賃貸マンションの一室に監禁されていた事が発覚。少女達はデートクラブ「プリティ・エンジェル」にて売春行為をさせられていたのだ。首謀者とされた新里容疑者は彼女たちを拘束していた部屋の中で練炭自殺した死体として発見された。少女達の目撃証言などから自殺した容疑者以外に客引きと運転手の、少なくとも2人の共犯者がいたことが明白であるにもかかわらず、何故か事件は速攻で新里の単独犯として処理された。証言と押収品の食い違い。時間経過と共に変わっていく部屋の状況(拘束方法など)、少女達の証言も警察の発表もコロコロ変わった。少女売春に関する顧客名簿を警察は押収したにもかかわらず、「大半が偽名」という理由で追求終了。その顧客名簿には医者・弁護士・政治家等2000人以上の名士の名前が連なっていたとされる…

JDEA(日本麻薬取締局)構想

 米国において、薬物問題に対処するため、従来様々な機関に分散していた連邦薬物取締機関を統合して、1973年に司法省直下に麻薬取締局(DEA)が設置された。JDEAはその日本版である。凶悪化、広域化してきた違法薬物犯罪に対する取締りの強化を図るため、2001年の省庁再編成の際に法務省に設置される事が計画されたが、警察と厚生省の既得権の調整が上手く行かなかったという馬鹿げた理由で立ち消えになった。しかし、計画自体は未だ生き残っており、設置の下準備が水面下で着々と進行中であるとの裏情報がある。また、本組織設置のために関東信越厚生局と警視庁から各4名計8名の職員が技術研修の名目で本家米国DEAに派遣された。当事者ですら触れることが出来ないとも言われる極秘資料中には、派遣メンバーのリーダーとして関東信越厚生局の麻薬取締捜査官、梯鳥信司の名前がある…

コロンビア・プログラム(プラン・コロンビア)

 1999年、コロンビアでの麻薬撲滅運動支援のため、当時の米国大統領ビル・クリントンが初期援助として13億ドルを拠出することを決定した。クリントン政権はコロンビア・パストラナ大統領と共同で、コロンビア国内での麻薬栽培及び流通を牛耳るメディシン・カルテルへの全面対決することを決意したのだ。しかし、この撲滅運動は「戦争」と呼ぶ以外あり得ないものであった。この国の政治的不安定さからか、麻薬密売により得られる利益は政治的・軍事的均衡に多大な影響を及ぼすのだ。米国とコロンビア政府による「麻薬撲滅戦争」は、やがて、コロンビア革命軍(FARC)、民族解放軍(ELN)、そしてコロンビア南部に点在する「自衛団」との悲惨なゲリラ戦へと発展していく… なお、米国DEAに派遣された8名が2000年から2001年にかけて、コロンビアでの演習に参加していたとの情報がある。左手の甲に奇妙な入れ墨を持つ8人のことを、警視庁捜査一課特捜班の剣崎は「コロンビア・エイト」などと勝手に呼んでいる。

コロンビア・エイト

 JDEA設置のため、技術研修の名目で米国DEAに派遣されクアンティコにて武装訓練を受けた8名のこと。コロンビアでカルテル相手に実戦まで経験したらしいことから、こう呼ばれる。警視庁からの4名、麻薬取締部からの4名で構成されていたという。帰国後、麻取捜査官の1名が依願退職した。名前は<天宮儀(あまみや・きたる)>。また、警察官4人も天宮と時期を同じくして退職している。なお、退職した警官のうち2名の氏名は既に明らかとなっている。宇喜田優と井出俊一である。

スティグマータ[聖痕]

 1999年からの2年間、技術研修の名目で米国DEAに派遣された8名の関東信越厚生局及び警視庁職員の左手の甲には丸に三角を重ねたような奇妙な入れ墨が彫り込まれているとの情報がある。何故このような入れ墨が施されたのかは定かではないが、彼らはこの入れ墨を<スティグマータ[聖痕]>と呼んでいるらしい…